2023年の花粉の飛散量は2022年の2.6倍の予想
立春が過ぎ、暦の上では春。まだまだ、風の冷たさに背中を丸めることはあるものの、穏やかな日の午後、窓の外を眺めていると、すっかり日差しが春めいてきているのを感じます。
本来なら、心浮き立つ季節のはずですが、花粉症の方にとっては、気が重くなるシーズンの到来とも言えるでしょう。
朝のニュース番組でも、天気予報に加え、花粉指数が伝えられるようになり、私も、洗濯物を外に出すべきか迷う日が多くなってきました。
日本気象協会の予測によると、今年は、スギの花粉を飛ばす雄花の量が、過去10年の中で一番多いとのこと。花粉の飛散量は、去年の2.6倍になると予想されています。
会話のキッカケに、花粉症の対策グッズや苦労話を口にする、そんな季節となりそうです。
高齢者の花粉症も増加傾向
時折、母親世代の方とお話しをしていると「年寄りは花粉症にならないから」とおっしゃる方がいます。
確かに、私も「高齢者は花粉症になりにくい。」「高齢者の花粉症は軽症。」と言う話を聞いたことがあり、ちょっぴり羨ましく思ったりしました。
ただ実際のところ、花粉症を患う高齢者は、年々増加傾向にあるようです。
東京都福祉保健局の『花粉症患者実態調査報告書』によると、高齢者におけるスギ花粉症の割合は、この30年でおよそ14倍に増加。1987年に2.7%だったのが、2016年には37.4%と、1／３以上の高齢者が花粉症であるというデータが出ています。
花粉症の主な症状としては、鼻のかゆみ・くしゃみ、鼻漏（鼻水の量が増えたり、粘液性になったりする状態）、鼻閉（鼻づまり）の3つがあげられます。
これらの症状に加えて、高齢者の花粉症では、加齢による免疫力の低下や、花粉・チリ・ホコリなどの異物が体内に侵入するのを防ぐ機能の低下、さらには、鼻粘膜の変化に伴う合併症の恐れなどもあり、高齢者の花粉症患者の増加が、問題視されるようになってきています。
歯科業界と高齢者の花粉症問題とは？
一見、無関係に思われるかもしれませんが、実は花粉症は、私共、歯科業界に携わる者にとっても、大きな問題となっています。
花粉症になると、鼻水・鼻づまりなどによって鼻呼吸が難しくなるため、どうしてもお口で呼吸することが増えていきます。
この口呼吸が、入れ歯をしている患者様にとっては、大きなリスクにつながる可能性があるのです。
口呼吸をするとお口の中が乾燥しやすくなり、唾液の分泌量が減少してしまいます。
唾液の成分は99％以上が水分で、常にお口の中のうるおいを保ってくれています。
しかし、口呼吸によって分泌量が減り、お口の中が乾燥してしまうと、口内がネバネバする、食べ物が飲み込みづらくなる、話しにくくなる、といった日常生活を過ごす上での不快感を引き起こすようになるのです。
さらに、花粉症を抑える薬には、唾液の分泌を減らす成分が含まれているものもあるため、お薬を飲んでいる方は、自分で思っている以上に、口内が乾燥しているかもしれません。
また唾液は、残りの1％ほどの中に、
・歯や歯間に付着した食べかすやプラーク（歯垢）を洗い流す。
・抗菌作用をもつ成分が口の中の細菌の増殖を抑える。
・飲食により酸性に傾いた口内のpHを中和させる。
といった、抗菌、免疫、消化などに関わる重要な成分を含んでいます。
唾液の分泌量が減り、口内が清潔に保たれなくなると、お口の中で細菌が繁殖し、口臭や口内炎、虫歯や歯周病、さらには、誤嚥性肺炎など、全身疾患へのリスクも高まることとなるのです。
この季節、入れ歯をお使いの患者様にとって、いつも以上に、お口の中を清潔に保つことが大切になってくると言えるでしょう。
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たった１度のお手入れで、効果が２〜３カ月持続するため、つらい花粉症の季節の間ずっと、お口の中を爽やかに保つことが可能となるのです。
花粉症の方にとっては、あたたかな日差しさえ憂鬱に感じ、外出することを控えてしまうかもしれません。
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かゆみ、くしゃみ、鼻水、鼻づまり・・・。ただでさえ、つらい症状が続く花粉症。その上、口内のネバネバや、飲み込みづらさ、話しにくさまで感じているとしたら、どれほど不快なことかと想像しています。
お口の中を清潔に保ち、少しでも快適に過ごしていただくために、福翊では、患者様に喜んでいただけるサービスに取り組んでいきたいと思っております。
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